シニア青春倶楽部のリハビリフロアには様々な症状の利用者様がリハビリに来られています。
今回ご紹介するのは「椎間板ヘルニア」です。
この「椎間板ヘルニア」はかなり有名な症状で、高齢者である利用者様だけでなく、このブログお読みのみなさんの中にも経験がある方も多いのではないでしょうか。
(ちなみに私も経験者です^^)
では椎間板ヘルニアとはどういったものかと簡単に言うと、
「背骨と背骨のあいだの軟骨(椎間板)が通常の位置からはみ出している状態」です。
しかしこの椎間板ヘルニアは意外に無症候のものもおおくあり、ヘルニア状態は全部ダメと言ったものでも無いようです。
今回ご紹介する利用者様は、以前は脊柱管狭窄症で車椅子生活を送っていたがシニア青春倶楽部のリハビリによって歩行器歩行まで回復し、短い距離であれば何も使用しないで自立歩行が出来る状態になっていました。
しかしある日、急に腰部と両ふくらはぎの強い痛みを訴え、再び車椅子に戻ってしまいました。
受診の結果、第3と第4の腰椎間と第4と第5の腰椎間に椎間板ヘルニアが見られ、これが原因と思はれるので手術をしましょうと担当した医師に言われたとの事でした。
しかし、この話しの内容には少し違和感があったので利用者様や担当のケアマネージャーさんに「なんか違和感があります。もう少し詳しく検査したほうがいいのでは?」とお声かけをさせていただいていました。
なぜそう思ったかというと、上記の背骨の高位には既に脊髄はなく、神経根(馬尾神経)しかないにも関わらず下肢には左右対称の同じ位置に痛みを訴えられていたからです。
たとえ2カ所の椎間板ヘルニアがあっても神経根症が左右同位置で神経根に触って症状がでるとも思えないし、ましてや高位が違うヘルニアだったので「なんかおかしいな・・・」と思っていました。
利用者様の家族様とケアマネージャーさんも、違う病院で再検査する気になり、再検査した結果、「椎間板ヘルニアはあるが今回の症状には直接関係してないと思われるので保存療法で行きましょう」とのことでした。
結果、この利用者様はシニア青春倶楽部では強い痛みが出ない範囲のリハビリを実施しながら経過観察されていたところ、そう長くない期間で強い痛みもなくなり、今では以前の脊柱管狭窄症から回復されたころの状態に戻って元気にトレーニングに取り組んでいらっしゃいます。
この今回ご紹介している「椎間板ヘルニア」にはいくつかの分類があり
@膨隆型
A突出型
B分離型
C分離脱出型
等の型にわけられます。
(文献によって分類が異なる場合があります。私が習ったところではこの分類でおそわりました^^)
この分類の@膨隆型では椎間板が腫れている状態で、しばらくの期間安静にしていると腫れが治まるとのことです。(椎間板も人の組織なので腫れるそうです)
今回の利用者様はひょっとしてこの膨隆型だったのではと考えています。(実際のことはよくわかりません。)
そして医師によっても診断や治療方針におおきな違いがあることがあらためてよく解りました。
今回は写真が難しいないようなので、この利用者様のトレーニング風景を載せさせて頂きます。
シニア青春倶楽部ではこうした、
「その人その人の状態にあったリハビリ」
を心がけています。 日常生活の動作でなにかお困りでしたら是非、ご相談ください!